重衡(しげひら)は、平家物語における平重衡の南都焼討に取材した能楽作品。東大寺・興福寺など奈良の寺社を焼き払い仏徒を殺戮した己の罪深さにおののき、仏敵に堕ちた身でありながら仏の救いを求める重衡の苦悩と業を描いた修羅能。成立は室町時代、観世元雅作と伝えられている。