『賎のおだまき』(しずのおだまき)とは、江戸時代末期に成立した日本の歴史小説・若衆物語(あるいは衆道物語)。安土桃山時代に実在した薩摩国武将、平田三五郎宗次が主人公。物語は、平田三五郎と彼の同僚となる吉田大蔵清家の邂逅から、2人が「庄内の乱」(1599年)で生死を共にするまでを描いている。作品は一貫して武士道と男色を称揚するものとなっている。実在した人物や事件に取材しており、『庄内軍記』や『伊勢殿若衆文』等の資料や伝承に基づいて成立したと考えられる。全1冊。