谷汲鉄道デロ1形電車(たにぐみてつどうデロ1がたでんしゃ)は、後の名鉄谷汲線を敷設・運営した谷汲鉄道が、同社路線の開業に際して1926年(大正15年)に導入した電車(制御電動車)である。 1926年(大正15年)4月の路線開業に先立って、同年3月に日本車輌製造本店においてデロ1 - デロ6の計6両が新製された。木造車体を備える4輪単車で、形式記号は車内座席を当時の鉄道省における二等車(形式記号「ロ」)並みとしたことに由来し、電動車(デンドウシャ)を表す「デ」と組み合わせた「デロ」を称した。 性能面では、最急33.3 ‰の勾配区間が存在する谷汲鉄道の路線における運用対策として、電磁吸着ブレーキを採用した点が特徴である。その他、6両中2両は単行運転を前提とした直接制御仕様としたが、残る4両については電動カム軸式の間接自動制御器を搭載した間接自動制御仕様とした点が異なる。これは同社路線の敷設目的の一つである、谷汲駅至近に立地する谷汲山華厳寺への参拝客輸送、特にご開帳時における輸送量増大に備え、総括制御による連結運転を意図したものである。 後年の谷汲鉄道の名古屋鉄道(名鉄)への吸収合併に伴う車籍継承および形式称号改訂を経て、デロ1形(以下「本形式」)は1959年(昭和34年)まで在籍した。

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  • 谷汲鉄道デロ1形電車(たにぐみてつどうデロ1がたでんしゃ)は、後の名鉄谷汲線を敷設・運営した谷汲鉄道が、同社路線の開業に際して1926年(大正15年)に導入した電車(制御電動車)である。 1926年(大正15年)4月の路線開業に先立って、同年3月に日本車輌製造本店においてデロ1 - デロ6の計6両が新製された。木造車体を備える4輪単車で、形式記号は車内座席を当時の鉄道省における二等車(形式記号「ロ」)並みとしたことに由来し、電動車(デンドウシャ)を表す「デ」と組み合わせた「デロ」を称した。 性能面では、最急33.3 ‰の勾配区間が存在する谷汲鉄道の路線における運用対策として、電磁吸着ブレーキを採用した点が特徴である。その他、6両中2両は単行運転を前提とした直接制御仕様としたが、残る4両については電動カム軸式の間接自動制御器を搭載した間接自動制御仕様とした点が異なる。これは同社路線の敷設目的の一つである、谷汲駅至近に立地する谷汲山華厳寺への参拝客輸送、特にご開帳時における輸送量増大に備え、総括制御による連結運転を意図したものである。 後年の谷汲鉄道の名古屋鉄道(名鉄)への吸収合併に伴う車籍継承および形式称号改訂を経て、デロ1形(以下「本形式」)は1959年(昭和34年)まで在籍した。 (ja)
  • 谷汲鉄道デロ1形電車(たにぐみてつどうデロ1がたでんしゃ)は、後の名鉄谷汲線を敷設・運営した谷汲鉄道が、同社路線の開業に際して1926年(大正15年)に導入した電車(制御電動車)である。 1926年(大正15年)4月の路線開業に先立って、同年3月に日本車輌製造本店においてデロ1 - デロ6の計6両が新製された。木造車体を備える4輪単車で、形式記号は車内座席を当時の鉄道省における二等車(形式記号「ロ」)並みとしたことに由来し、電動車(デンドウシャ)を表す「デ」と組み合わせた「デロ」を称した。 性能面では、最急33.3 ‰の勾配区間が存在する谷汲鉄道の路線における運用対策として、電磁吸着ブレーキを採用した点が特徴である。その他、6両中2両は単行運転を前提とした直接制御仕様としたが、残る4両については電動カム軸式の間接自動制御器を搭載した間接自動制御仕様とした点が異なる。これは同社路線の敷設目的の一つである、谷汲駅至近に立地する谷汲山華厳寺への参拝客輸送、特にご開帳時における輸送量増大に備え、総括制御による連結運転を意図したものである。 後年の谷汲鉄道の名古屋鉄道(名鉄)への吸収合併に伴う車籍継承および形式称号改訂を経て、デロ1形(以下「本形式」)は1959年(昭和34年)まで在籍した。 (ja)
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  • 各データは間接自動制御仕様車。名鉄合併後、1946年(昭和21年)現在。 (ja)
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  • 名鉄モ100形電車(2代) (ja)
  • 谷汲鉄道デロ1形電車名鉄モ50形電車(初代) (ja)
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  • 谷汲鉄道デロ1形電車(たにぐみてつどうデロ1がたでんしゃ)は、後の名鉄谷汲線を敷設・運営した谷汲鉄道が、同社路線の開業に際して1926年(大正15年)に導入した電車(制御電動車)である。 1926年(大正15年)4月の路線開業に先立って、同年3月に日本車輌製造本店においてデロ1 - デロ6の計6両が新製された。木造車体を備える4輪単車で、形式記号は車内座席を当時の鉄道省における二等車(形式記号「ロ」)並みとしたことに由来し、電動車(デンドウシャ)を表す「デ」と組み合わせた「デロ」を称した。 性能面では、最急33.3 ‰の勾配区間が存在する谷汲鉄道の路線における運用対策として、電磁吸着ブレーキを採用した点が特徴である。その他、6両中2両は単行運転を前提とした直接制御仕様としたが、残る4両については電動カム軸式の間接自動制御器を搭載した間接自動制御仕様とした点が異なる。これは同社路線の敷設目的の一つである、谷汲駅至近に立地する谷汲山華厳寺への参拝客輸送、特にご開帳時における輸送量増大に備え、総括制御による連結運転を意図したものである。 後年の谷汲鉄道の名古屋鉄道(名鉄)への吸収合併に伴う車籍継承および形式称号改訂を経て、デロ1形(以下「本形式」)は1959年(昭和34年)まで在籍した。 (ja)
  • 谷汲鉄道デロ1形電車(たにぐみてつどうデロ1がたでんしゃ)は、後の名鉄谷汲線を敷設・運営した谷汲鉄道が、同社路線の開業に際して1926年(大正15年)に導入した電車(制御電動車)である。 1926年(大正15年)4月の路線開業に先立って、同年3月に日本車輌製造本店においてデロ1 - デロ6の計6両が新製された。木造車体を備える4輪単車で、形式記号は車内座席を当時の鉄道省における二等車(形式記号「ロ」)並みとしたことに由来し、電動車(デンドウシャ)を表す「デ」と組み合わせた「デロ」を称した。 性能面では、最急33.3 ‰の勾配区間が存在する谷汲鉄道の路線における運用対策として、電磁吸着ブレーキを採用した点が特徴である。その他、6両中2両は単行運転を前提とした直接制御仕様としたが、残る4両については電動カム軸式の間接自動制御器を搭載した間接自動制御仕様とした点が異なる。これは同社路線の敷設目的の一つである、谷汲駅至近に立地する谷汲山華厳寺への参拝客輸送、特にご開帳時における輸送量増大に備え、総括制御による連結運転を意図したものである。 後年の谷汲鉄道の名古屋鉄道(名鉄)への吸収合併に伴う車籍継承および形式称号改訂を経て、デロ1形(以下「本形式」)は1959年(昭和34年)まで在籍した。 (ja)
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  • 谷汲鉄道デロ1形電車 (ja)
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  • 名鉄モ100形電車(2代) (ja)
  • 谷汲鉄道デロ1形電車名鉄モ50形電車(初代) (ja)
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