『語り継がれる戦争の記憶』(かたりつがれるせんそうのきおく)は、横山秀夫脚本、三枝義浩作画による日本の漫画の連作シリーズ。『週刊少年マガジン』(講談社)において、1995年24号(4月26日)から1997年7号(1月28日)にかけて掲載された。全6話(各話は前編・後編の2編構成)から成り、それぞれ、戦中(主に太平洋戦争末期)から戦後にかけてを生き抜いた実在の日本人が主人公として描かれている。 三枝は1990年代から、チェルノブイリ原子力発電所事故やAIDSなど、実在の出来事をもとにした漫画で評判を得ており、その流れを汲んで編集部によってシリーズ企画として描かれたものとも見られている。中でも、原子爆弾の悲惨さを伝えて生きた沼田鈴子を描いた『ヒロシマの証言者』、シベリア抑留に遭いながらも希望を捨てずに生き続けた山本幡男を描いた『収容所から来た遺書』は、ともに戦後の悲劇を語った作品だが、悲劇自体よりもむしろ、主人公によって人々の心が動かされ、気持ちが通い合い、主人公の個人の悲劇が多くの人々へと共有されるといった感動が評価されている。しかし中高生の読者には恵まれず、長期シリーズとはならずに終わった。 脚本担当の横山は本作の制作にあたって日本各地を取材するうちに、組織の中で個人が生きることについて熟考しており、後に警察など組織対個人をテーマとした作品群を描くための原典となったと語っている。

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  • 『語り継がれる戦争の記憶』(かたりつがれるせんそうのきおく)は、横山秀夫脚本、三枝義浩作画による日本の漫画の連作シリーズ。『週刊少年マガジン』(講談社)において、1995年24号(4月26日)から1997年7号(1月28日)にかけて掲載された。全6話(各話は前編・後編の2編構成)から成り、それぞれ、戦中(主に太平洋戦争末期)から戦後にかけてを生き抜いた実在の日本人が主人公として描かれている。 三枝は1990年代から、チェルノブイリ原子力発電所事故やAIDSなど、実在の出来事をもとにした漫画で評判を得ており、その流れを汲んで編集部によってシリーズ企画として描かれたものとも見られている。中でも、原子爆弾の悲惨さを伝えて生きた沼田鈴子を描いた『ヒロシマの証言者』、シベリア抑留に遭いながらも希望を捨てずに生き続けた山本幡男を描いた『収容所から来た遺書』は、ともに戦後の悲劇を語った作品だが、悲劇自体よりもむしろ、主人公によって人々の心が動かされ、気持ちが通い合い、主人公の個人の悲劇が多くの人々へと共有されるといった感動が評価されている。しかし中高生の読者には恵まれず、長期シリーズとはならずに終わった。 脚本担当の横山は本作の制作にあたって日本各地を取材するうちに、組織の中で個人が生きることについて熟考しており、後に警察など組織対個人をテーマとした作品群を描くための原典となったと語っている。 (ja)
  • 『語り継がれる戦争の記憶』(かたりつがれるせんそうのきおく)は、横山秀夫脚本、三枝義浩作画による日本の漫画の連作シリーズ。『週刊少年マガジン』(講談社)において、1995年24号(4月26日)から1997年7号(1月28日)にかけて掲載された。全6話(各話は前編・後編の2編構成)から成り、それぞれ、戦中(主に太平洋戦争末期)から戦後にかけてを生き抜いた実在の日本人が主人公として描かれている。 三枝は1990年代から、チェルノブイリ原子力発電所事故やAIDSなど、実在の出来事をもとにした漫画で評判を得ており、その流れを汲んで編集部によってシリーズ企画として描かれたものとも見られている。中でも、原子爆弾の悲惨さを伝えて生きた沼田鈴子を描いた『ヒロシマの証言者』、シベリア抑留に遭いながらも希望を捨てずに生き続けた山本幡男を描いた『収容所から来た遺書』は、ともに戦後の悲劇を語った作品だが、悲劇自体よりもむしろ、主人公によって人々の心が動かされ、気持ちが通い合い、主人公の個人の悲劇が多くの人々へと共有されるといった感動が評価されている。しかし中高生の読者には恵まれず、長期シリーズとはならずに終わった。 脚本担当の横山は本作の制作にあたって日本各地を取材するうちに、組織の中で個人が生きることについて熟考しており、後に警察など組織対個人をテーマとした作品群を描くための原典となったと語っている。 (ja)
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  • 『語り継がれる戦争の記憶』(かたりつがれるせんそうのきおく)は、横山秀夫脚本、三枝義浩作画による日本の漫画の連作シリーズ。『週刊少年マガジン』(講談社)において、1995年24号(4月26日)から1997年7号(1月28日)にかけて掲載された。全6話(各話は前編・後編の2編構成)から成り、それぞれ、戦中(主に太平洋戦争末期)から戦後にかけてを生き抜いた実在の日本人が主人公として描かれている。 三枝は1990年代から、チェルノブイリ原子力発電所事故やAIDSなど、実在の出来事をもとにした漫画で評判を得ており、その流れを汲んで編集部によってシリーズ企画として描かれたものとも見られている。中でも、原子爆弾の悲惨さを伝えて生きた沼田鈴子を描いた『ヒロシマの証言者』、シベリア抑留に遭いながらも希望を捨てずに生き続けた山本幡男を描いた『収容所から来た遺書』は、ともに戦後の悲劇を語った作品だが、悲劇自体よりもむしろ、主人公によって人々の心が動かされ、気持ちが通い合い、主人公の個人の悲劇が多くの人々へと共有されるといった感動が評価されている。しかし中高生の読者には恵まれず、長期シリーズとはならずに終わった。 脚本担当の横山は本作の制作にあたって日本各地を取材するうちに、組織の中で個人が生きることについて熟考しており、後に警察など組織対個人をテーマとした作品群を描くための原典となったと語っている。 (ja)
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