血統主義(けっとうしゅぎ、ラテン語: jus sanguinis)とは、出生による国籍の取得について、親と同じ国籍を取得する方式をいう。これに対立する概念として、出生地主義(しゅっしょうちしゅぎ、ラテン語: jus soli)がある。 いずれの国家においても、出生による国籍の取得を規定している。しかし、この場合の国籍を取得する条件は国家において異なっており、その1つに、出生地に関わらず親と同じ国籍を取得するという「血統主義」がある。これは、国家は血縁共同体・民族共同体としての性格を有しており、夫婦・親子から成る家族は血縁関係を基礎とするものであるため、民族の文化的伝統などと同様に国家の構成員である資格(国籍)も親から子へ伝承されるべきである、という考え方に基づいている。 血統主義のうち、父母の国籍が異なる場合に、父の国籍が自国のものであれば、母の国籍に関わらず、子に自国の国籍取得を認める主義を父系優先血統主義という。父母の一方の国籍が自国のものであれば、子に自国の国籍取得を認める主義を父母両系血統主義という。父母の両方の国籍がともに自国のものである場合のみ、子に自国の国籍取得を認める主義を完全両系血統主義という。