藤原 冬緒(ふじわら の ふゆお)は、平安時代前期の公卿。藤原京家、参議・藤原浜成の孫。豊後守・藤原豊彦の三男。官位は正三位・大納言。 儒学の才を謳われる一方、民政にも明るく、官田の設置(元慶官田)を提唱して財政再建を行うなど、清和・陽成朝を支える能吏として活躍した。60歳を過ぎてから公卿となり、80歳を越える長命を保って大納言に昇るなど、政治的には振るわなかった藤原京家においては際立った存在であり、結果的に京家出身の最後の公卿となった。