肝硬変(かんこうへん、cirrhosis)は、肝細胞が繰り返し大量に死んで減少し、その補修の際に線維組織によって置換(線維化)された結果、肝臓が硬く変化し、さらに線維組織によって残存している肝細胞まで締め付けられ、本来は滑らかな肝臓の表面がデコボコに変形した状態である。肝硬変になると、肝臓に残存する肝細胞の数が限られる上に、硬くなった肝臓への血流量は減少するために、肝機能は低下する。ただし、生体の恒常性は保てる程度の肝機能低下で済んでいる代償性肝硬変と、もはや生体の恒常性を保ち切れないほどに肝機能低下が進んだ非代償性肝硬変がある。いずれにしても、肝硬変は慢性肝疾患の終末像で不可逆的な病変であり、治癒は望めず、その先に待っているのは肝不全に引き続いての死である。なお、肝硬変になると、肝臓がんも発生しやすい状態となる他、様々な合併症も出現してくることが普通であり、合併症によって死亡することもある。したがって、肝硬変になる前に、肝硬変を引き起こす原因を取り除く治療を行って、肝硬変を予防することが重要である。肝硬変になっていなければ、肝臓は再生能力が高い臓器であるため治癒も望める。肝硬変になってからの治療は、線維化した細胞は正常な肝細胞に戻る事はないため、残存する肝機能を可能な限り長く維持し、合併症の出現を防止する、延命治療が中心となる。

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  • 肝硬変(かんこうへん、cirrhosis)は、肝細胞が繰り返し大量に死んで減少し、その補修の際に線維組織によって置換(線維化)された結果、肝臓が硬く変化し、さらに線維組織によって残存している肝細胞まで締め付けられ、本来は滑らかな肝臓の表面がデコボコに変形した状態である。肝硬変になると、肝臓に残存する肝細胞の数が限られる上に、硬くなった肝臓への血流量は減少するために、肝機能は低下する。ただし、生体の恒常性は保てる程度の肝機能低下で済んでいる代償性肝硬変と、もはや生体の恒常性を保ち切れないほどに肝機能低下が進んだ非代償性肝硬変がある。いずれにしても、肝硬変は慢性肝疾患の終末像で不可逆的な病変であり、治癒は望めず、その先に待っているのは肝不全に引き続いての死である。なお、肝硬変になると、肝臓がんも発生しやすい状態となる他、様々な合併症も出現してくることが普通であり、合併症によって死亡することもある。したがって、肝硬変になる前に、肝硬変を引き起こす原因を取り除く治療を行って、肝硬変を予防することが重要である。肝硬変になっていなければ、肝臓は再生能力が高い臓器であるため治癒も望める。肝硬変になってからの治療は、線維化した細胞は正常な肝細胞に戻る事はないため、残存する肝機能を可能な限り長く維持し、合併症の出現を防止する、延命治療が中心となる。 (ja)
  • 肝硬変(かんこうへん、cirrhosis)は、肝細胞が繰り返し大量に死んで減少し、その補修の際に線維組織によって置換(線維化)された結果、肝臓が硬く変化し、さらに線維組織によって残存している肝細胞まで締め付けられ、本来は滑らかな肝臓の表面がデコボコに変形した状態である。肝硬変になると、肝臓に残存する肝細胞の数が限られる上に、硬くなった肝臓への血流量は減少するために、肝機能は低下する。ただし、生体の恒常性は保てる程度の肝機能低下で済んでいる代償性肝硬変と、もはや生体の恒常性を保ち切れないほどに肝機能低下が進んだ非代償性肝硬変がある。いずれにしても、肝硬変は慢性肝疾患の終末像で不可逆的な病変であり、治癒は望めず、その先に待っているのは肝不全に引き続いての死である。なお、肝硬変になると、肝臓がんも発生しやすい状態となる他、様々な合併症も出現してくることが普通であり、合併症によって死亡することもある。したがって、肝硬変になる前に、肝硬変を引き起こす原因を取り除く治療を行って、肝硬変を予防することが重要である。肝硬変になっていなければ、肝臓は再生能力が高い臓器であるため治癒も望める。肝硬変になってからの治療は、線維化した細胞は正常な肝細胞に戻る事はないため、残存する肝機能を可能な限り長く維持し、合併症の出現を防止する、延命治療が中心となる。 (ja)
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  • 肝硬変(かんこうへん、cirrhosis)は、肝細胞が繰り返し大量に死んで減少し、その補修の際に線維組織によって置換(線維化)された結果、肝臓が硬く変化し、さらに線維組織によって残存している肝細胞まで締め付けられ、本来は滑らかな肝臓の表面がデコボコに変形した状態である。肝硬変になると、肝臓に残存する肝細胞の数が限られる上に、硬くなった肝臓への血流量は減少するために、肝機能は低下する。ただし、生体の恒常性は保てる程度の肝機能低下で済んでいる代償性肝硬変と、もはや生体の恒常性を保ち切れないほどに肝機能低下が進んだ非代償性肝硬変がある。いずれにしても、肝硬変は慢性肝疾患の終末像で不可逆的な病変であり、治癒は望めず、その先に待っているのは肝不全に引き続いての死である。なお、肝硬変になると、肝臓がんも発生しやすい状態となる他、様々な合併症も出現してくることが普通であり、合併症によって死亡することもある。したがって、肝硬変になる前に、肝硬変を引き起こす原因を取り除く治療を行って、肝硬変を予防することが重要である。肝硬変になっていなければ、肝臓は再生能力が高い臓器であるため治癒も望める。肝硬変になってからの治療は、線維化した細胞は正常な肝細胞に戻る事はないため、残存する肝機能を可能な限り長く維持し、合併症の出現を防止する、延命治療が中心となる。 (ja)
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