綿向山麓の接触変質地帯(わたむきさんろくのせっしょくへんしつちたい)は、滋賀県蒲生郡日野町北畑にある、国の天然記念物に指定された接触変成作用の影響を著しく受けた地域である。 指定名称に含まれる「接触変質地帯」とはマグマの貫入による加熱によって、元来あった岩石に起きる変成作用のひとつであるが、今日では「接触変成帯」と呼ぶことが多い。綿向山麓の接触変質地帯は接触変成帯としての典型的な鉱物が複数生成され、それに加え接触変成帯と花崗岩との境界部が明瞭に観察できる点においても貴重な露頭であり、1942年(昭和17年)9月19日に国の天然記念物に指定された。