移調の限られた旋法または移高が限られた旋法(いちょうのかぎられたせんぽう、いこうがかぎられたせんぽう、フランス語: modes à transpositions limitées、英語: modes of limited transposition)とは、フランスの作曲家、オリヴィエ・メシアンが提唱した、「相称的ないくつかの音群をもって構成されている」、すなわち特定の音程パターンの反復(並進対称性)を特徴とする特殊な旋法。彼のごく初期の作品からその使用が数多く見出され、メシアン以前の作曲家にも同種の旋法の使用例があるが、メシアンが1944年に著した、自身の種々の作曲手法を体系化した音楽理論書『音楽言語の技法』(フランス語: Technique de mon langage musical)(旧版日本語訳『わが音楽語法』は1954年に出版。平尾貴四男訳、教育出版)を通して広く知られることとなった。