社稷(しゃしょく)は、社(土地神を祭る祭壇)と稷(穀物の神を祭る祭壇)の総称。もとは周代諸侯の祭祀であったが、秦漢帝国以降、天壇・地壇や宗廟などとともに、中国の国家祭祀の中枢を担い、転じて、国家・国体を意味するようになった。古代の春分・秋分祭祀と関係し、その祭日である社日(しゃにち)は、春・秋の彼岸と重なることも多い。台湾やベトナム(越南)では「社」は土地神の意から転じて行政区を指すようになった。日本の「神社」も、その命名の時点では、土地神を祭る祠堂を指したと考えられる。社から結社(社中、氏子集団)の意が生じ、これが日本における「会社」などの造語につながった。