矢田事件(やたじけん)とは、1969年に大阪市で発生した、同和問題を背景にした暴行監禁事件。 共産党員である中学教師に対し、部落解放同盟(解放同盟)が糾弾を行い、法廷闘争に発展。いわゆる「糾弾権」の存否が法廷で争われた。 本件の背景には共産党と解放同盟の対立があった。本事件を契機に、1960年代半ばから燻り続けていた解放同盟と共産党との対立関係は決定的なものとなった。八鹿高校事件など、解放同盟による反対勢力への一連の襲撃事件の嚆矢であり、戦後部落解放運動史上きわめて著名な事件である。 別名、矢田教育事件。解放同盟は矢田教育差別事件と呼ぶ。