仏教用語の癡(ち、痴)は、パーリ語およびサンスクリット語のMoha(モーハ)に由来する、苦痛や毒を示す概念であり、「妄想、混乱、鈍さ」を指す。。時には無明(Avidyā )と同義である。別名を愚癡(ぐち、愚痴)、我癡、また無明ともいう。 癡は貪、瞋と共に、渇愛につながる要素(三毒、三不善根)だとされて、それは生存の輪である十二因縁の一部となっている。そのシンボルは豚であり、チベットの六道仏画では中心に描かれている。 * 上座部仏教における不善心所のひとつ。 * 説一切有部の五位七十五法のうち、大煩悩地法の一つ。 * 大乗仏教アビダルマにおける六つの根本煩悩のひとつ。