船舶の構造(船舶用語)における甲板(かんぱん)とは、船舶の上部にある、木や鉄板で張りつめた、広く平らな床のことである。デッキ(Deck)ともいう。「こうはん」とも読むが、これは専門用語である。 船舶の中で水平に張られ、床の役割をする板のことを「甲板」と呼ぶ。甲板は、船における主要な構成部分で強度部材の1つであり、船体上にあって水平に広く取り付けられた木や金属製、FRP製の板材であるとともに、上部構造物を含む全ての船内空間の床板である。ただし、船底の床だけは甲板とは呼ばない。見張り台の様な足場は甲板には数えない。この甲板は、人が上を歩いたり、荷物を置いたりするだけでなく、船全体の強度を保ち、船内に水が入るのを防いだりする役割がある。 船体の甲板は、上甲板の下は「中甲板」と呼ばれ、多層の場合には第一・第二と番号が振られる。 船橋甲板には、一般に船橋(ブリッジ、Bridge)とも呼ばれる操舵室があり、船長をはじめ航海士が操船に当っている。機関室の一角にはエンジン・コントロール・ルームがあり、機関長をはじめ機関士が主機関と多種の補機類の運転操作を行なっている。 詳細は「船舶工学#各部の名称」を参照