田中藩(たなかはん)は、駿河国益津郡の田中城(現在の静岡県藤枝市)に藩庁を置いた譜代大名の藩。歴代藩主は酒井家、堀田家、松平家、柳沢家など。 江戸時代初期に酒井忠利が入り、城下町・藤枝宿の整備を行ったが、以後藩主はめまぐるしく変わった。享保15年(1730年)に本多家が4万石で入り、明治維新まで7代約130年続いた。本多家時代には水戸藩の弘道館とともに武道の二関と呼ばれた藩校・日知館を有した。なお、田中藩の歴代藩主のほとんどは幕閣入りを果たしており、田中藩主になることは幕政参加への登竜門のひとつであったといえる。