『熊谷家伝記』(くまがいかでんき・くまがいけでんき)は、天竜川上流の信濃(長野)・三河(愛知)・遠江(静岡)の三国(三県)境地域の、中世(南北朝時代)の山村落形成から近世中期(江戸時代)に至る、山村落のほぼ編年的な記録。 現在の長野県下伊那郡天龍村の坂部を開郷したとされるの子孫の十二代目、(なおはる、なおよし)が、代々熊谷家当主が記録してきた記録を明和8年(1772年)に編纂した。中世山村史研究の重要史料とされるだけでなく、柳田國男が高く評価する(柳田國男「東国古道記」1949)など、日本の民俗学において著名な史料である。