『無法松の一生』(むほうまつのいっしょう)は、1943年(昭和18年)10月28日公開の日本映画である。大映製作、映画配給社(紅系)配給。監督は稲垣浩、脚本は伊丹万作、主演は阪東妻三郎。モノクロ、スタンダードサイズ、99分、映倫番号:S-168。 岩下俊作の小説『富島松五郎伝』の最初の映画化作品で、伊丹が脚本を執筆するが病に伏していたため、稲垣が代わって監督し完成させた。北九州・小倉を舞台に、喧嘩っ早い人力車夫・松五郎の生涯を描く。日本映画界屈指の名作の一つに数えられ、主人公の松五郎を演じた阪東の代表作にもなったが、松五郎が大尉夫人に密かな愛情を告白するシーンなどが内務省の検閲で削除され、戦後もGHQにより一部が削除された。稲垣は完全版を撮るために1958年(昭和33年)にリメイク版を製作した。