湧網線(ゆうもうせん)は、日本国有鉄道(国鉄)が運営していた鉄道路線(地方交通線)。北海道紋別郡上湧別町(現・紋別郡湧別町)の中湧別駅で名寄本線から分岐し、サロマ湖、オホーツク海、能取湖、網走湖の沿岸を通って網走市の網走駅に至る路線であった。 1960年代より沿線の過疎化やモータリゼーションの進行で利用者が減り、国鉄再建法の制定(1980年)により第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化直前の1987年3月20日に全線が廃止された。なお、営業末期の列車本数は、全線直通が1日5往復と浜佐呂間発中湧別行きの区間列車1本まで減らされていた。 遠軽駅 - 網走駅間は、名寄本線と当線を経由する方が内陸を通る石北本線経由より営業キロが若干短く、ある時期においては当線の最終の網走発遠軽行き普通列車は、石北本線経由の網走発札幌行き夜行急行列車「大雪」(北見駅までは普通)より遅く出ても遠軽駅に先着するダイヤになっていた。