生物学における流用(りゅうよう、co-option、コ・オプション)とは、発生遺伝子系の進化や進化的に新しいパターンの獲得において、既存の遺伝子系(遺伝子群やそれに基づく形質・発生プログラムなど)が別の場所や別の時間で用いられることでそれまで祖先に存在しなかった構造をもたらすことである。進化発生学の場面では、特に特定のの発現ドメインが祖先には存在しなかった場所にもたらされることを指してコ・オプションという。 対して、祖先が持たない新しい遺伝子系を進化させることを「新生 de novo」と呼ぶ。流用と新生には中間的なものもあり、遺伝子系に含まれる遺伝子やそれらの制御関係が一部のみ変わっている場合も存在する。