洪 致文(こう ちぶん、1970年12月21日 - )は、台湾台北市出身の鉄道作家、地理学者、気象学者。鉄道文化関連の書籍を多数執筆している。 専攻分野においては、中国文化大学大気科学系(気象科学部)を経て現在は国立台湾師範大学地理学系(地理学部)で教鞭を執っている。研究分野は台湾の鉄道史、鉄道文化、台湾の航空史、戦争遺跡、アジア・オーストラリアモンスーンシステム、気候変動、台湾の気候、気象史、古蹟研究など幅広い分野にわたっている。文章や著作では批判的思考による論調が多いとされている。そのため代表作の「台灣鐵道印象」で扱った1990年代の台湾鉄路管理局についての批判的記述が多くの賛同を呼んだ。 国立台湾大学の鉄道研究サークル(台大火車社)設立人、およびNGO/NPO団体の中華民国鉄道文化協会共同創設者であり、理事も務めたこともある。協会での活動を通じて鉄道文化、鉄道趣味の啓蒙や鉄道文化資産の保全に積極的に行っているほか、協会発行の定期鉄道雑誌「鐵道情報」で総編集長(繁体字中国語: 總編輯)も歴任し、ライターとしても寄稿している。鉄道以外の交通分野も含めた広範な交通文化遺産の保護、啓蒙を目的とした台湾交通文化資産保存学会常務理事も務める。 2019年10月より2021年7月まで台北機廠鉄道博物館構想のために文化部が設立した国家鉄道博物館準備処の初代主任。