法理独立(ほうりどくりつ)とは、中華民国(台湾)において蔣介石率いる国民党政権(台湾国民政府)が、台湾住民による国政選挙の実施などの要求を拒否する際、非難の意味を込めて用いた概念である。実質的に法理独立は、中華民国の台湾化とほぼ等しい。「法理独立」に対置されるのは、後述する「」の維持・継承である。 ただし、法理独立は、台湾独立運動の法的理論である台湾地位未定論と必ずしも一致しない。台湾地位未定論は、台湾が中華民国の領土ではなく、不法に接収されたと主張している。そのため、中華民国は金門島・馬祖島以外に領土を持たない亡命政権あるいは外来政権と定義される。一方、法理独立は中華民国がその支配地域を台湾を中心とする島嶼に限定することを主張しつつ、その主権国家としての地位を否定しない。とはいえ、二つの考え方は、結果として台湾の民主化と台湾国家の重要性に価値を見いだす点では一致しており、同一人物が異なる時代や場面において使い分けている事例も多い。
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