『死霊解脱物語聞書』(しりょうげだつものがたりききがき)は、元禄三年(1690年)に江戸で出版された仮名草子で、下総国羽生村(現在の常総市)での、慶長十七年(1612年)から寛文十二年(1672年)までの60年にわたる子殺し、妻殺しから親子三代の因果として起きた死霊の憑依騒動を、浄土宗の僧祐天が念仏称名によって解脱に導くという、仏教説話の勧化本の体裁をとっている。