楽府(がふ)とは、漢魏の漢詩の一形式で、古体詩の一種。南朝斉の武帝の命を受けて撰した南朝宋の正史である『宋書』の「楽志」に記載されたため、現存する貴重な文学作品である。その文体を楽府体(がふたい)ともいう。 北宋の郭茂倩の編著『楽府詩集』に、楽府は集大成されているが、これには楽府本来の楽歌でないものも収録されている。楽府は本来音楽の伴奏によって歌われていた楽章である。『宋書』の「楽志」に記載されたものは「晋楽所奏」と記載されて、区別されている。