核の説(かくのせつ)はオーギュスト・ローランが唱えた有機化合物の構造に関する理論である。当時広く支持されていた電気化学的二元論では説明が困難であった置換反応を説明するために導入された。電気化学的二元論に対抗する立場の一元論の中では、理論的形式にまとめられた最初のものであった。核の説は他の化学者からほとんど支持されることなく放棄された。しかし一元論の考え方は型の説に受け継がれることになる。