『松浦の太鼓』(まつうらの たいこ)は、歌舞伎の演目。 安政3年 (1856) 江戸森田座初演の、三代目瀬川如皐・三代目桜田治助合作『新臺いろは書初』(しんぶたい いろはの かきぞめ、新字体:新台〜)の十一段目(通称「松浦の太鼓」)を、明治になって大阪のが改作したもので、三代目中村歌六に当て書きされた。明治15年 (1882) 大阪角座で初演。全一幕三場。明治に入ってからの「新作」なので、「実在の事件を題材にしてはいけない」という幕府の制約がなく、『仮名手本忠臣蔵』における太平記の暦応年間という設定から江戸の元禄時代に変え、実名を多く使用している。