戦略爆撃機(せんりゃくばくげきき)は、両戦力が直接衝突する戦場から離れた、敵国領土や占領地などを目標にし、工場や港、油田などの生産施設、住宅地や商業地を破壊して敵国民の士気、さらには生産力そのものである国民の殲滅(戦略爆撃)を目的とする重爆撃機で、初期の大量破壊兵器といえる。 戦力同士の攻防戦に用いられる戦術爆撃とは本質的に異なり、第二次大戦後は爆撃機といえば戦略爆撃機となった感があるが、さらに冷戦時代の戦闘攻撃機と戦術核兵器の運用により、戦略爆撃と戦術爆撃の区別が難しくなった。さらに湾岸戦争における巡航ミサイル、今世紀の『テロとの戦い』での無人爆撃機による遠隔殺戮にいたり、戦術・戦略機の明確な区別はなくなったと見られている。