戦時中の医師不足対策(せんじちゅうのいしぶそくたいさく)では、日中戦争から第二次世界大戦までの日本において、医師不足となった状況への対策について述べる。 日中戦争が勃発して以来、ありとあらゆる国家資源が戦争遂行のために動員されることになったが、とりわけ人的資源の不足は決定的であった。事変から程なくして、日本中から現役兵が払底し、予備役から後備役まで動員しても、第一線の陸軍兵力は、中国側の20分の1にも満たなかった。そのなかでも、特に不足だったのは第一線の「下級軍医」である。そのため、医学教育機関の拡充や、医師資格取得の簡素化などの政策が取られた。