抽象代数学の一分野である群論において、群の巡回グラフ(じゅんかいグラフ、英:cycle graph)は、群の様々な巡回を図示し、特に小さな有限群の構造を視覚化するのに有効である。位数が 16 未満の群において、巡回グラフは群を(同型の意味で)決定する。 巡回とは、ある群の元 a の冪の集合のことで、ここで 要素 a の n 乗 an は、a に自分自身を n − 1 回掛け算した積として定義される。このとき、a は巡回を生成すると言う。 有限群の場合、a のある冪乗は、群の単位元に等しくなければならない。 この様な最小の冪を巡回の位数と言う。 巡回グラフでは、巡回は多角形の列で表現され、頂点は群の要素を表現し、そして連結する辺は多角形中の全要素が同一の巡回に含まれることを示す。