尿素SCRシステム(にょうそエスシーアールシステム)は、排気ガス浄化技術の1つで、ディーゼルエンジンの排気中の窒素酸化物(NOx)を浄化する技術である。SCRはSelective Catalytic Reductionの略であり、日本語では「選択(的)触媒還元」を意味する(選択触媒還元脱硝装置も参照)。尿素以外の還元剤を使用する方法もあるが、尿素水を使用する方式が主流である。 尿素SCRは、火力発電所などの排気ガス処理に利用されていたもので、自動車への実用化例はなかったが、日産ディーゼル工業(現・UDトラックス)が自動車用の尿素SCRシステム「FLENDS」(フレンズ、Final Low Emission New Diesel Sytem)を開発し、2004年に世界初の実用化に成功した。翌2005年には自動車技術会技術開発賞を受賞している。