尺八(しゃくはち)は、日本の木管楽器の一種である。リードのないエアリード楽器に分類される。「尺八」の名で呼ばれてきた楽器は時代ごとに複数ある。最古の「古代尺八(雅楽尺八)」と呼ばれる様式のものは中国の唐を起源とし、奈良時代に日本に伝来したが10世紀頃には完全に廃れた。その後15世紀に「一節切」と呼ばれる様式の尺八が誕生し17世紀に隆盛したが19世紀には廃れた。 現在「尺八」と呼ばれているものは「普化尺八(ふけしゃくはち)」であり16世紀末の日本で開発され、現在までその命脈を保っている。 名称は、標準の管長が一尺八寸であったことに由来し、有力な説は、『旧唐書』列伝の「呂才伝」の記事によるもので、7世紀はじめの唐の楽人である呂才が、を十二律にあわせた縦笛を作った際、中国の標準音の黄鐘(日本の十二律では壱越:西洋音階のD)の音を出すものが一尺八寸であったためと伝えられている。ただし時代と国によって「尺」の単位の実際の長さが違うので注意が必要であり、日本の江戸時代の普化尺八では約54.5 cmである。演奏者のあいだでは単に竹とも呼ばれる。英語ではshakuhachiあるいは、Bamboo Fluteとも呼ばれる。 尺八に似た楽器として、西洋のフルートや南米のケーナがある。これらは、フィップル(ブロック)を持たないエアリード楽器である。

Property Value
dbo:abstract
  • 尺八(しゃくはち)は、日本の木管楽器の一種である。リードのないエアリード楽器に分類される。「尺八」の名で呼ばれてきた楽器は時代ごとに複数ある。最古の「古代尺八(雅楽尺八)」と呼ばれる様式のものは中国の唐を起源とし、奈良時代に日本に伝来したが10世紀頃には完全に廃れた。その後15世紀に「一節切」と呼ばれる様式の尺八が誕生し17世紀に隆盛したが19世紀には廃れた。 現在「尺八」と呼ばれているものは「普化尺八(ふけしゃくはち)」であり16世紀末の日本で開発され、現在までその命脈を保っている。 名称は、標準の管長が一尺八寸であったことに由来し、有力な説は、『旧唐書』列伝の「呂才伝」の記事によるもので、7世紀はじめの唐の楽人である呂才が、を十二律にあわせた縦笛を作った際、中国の標準音の黄鐘(日本の十二律では壱越:西洋音階のD)の音を出すものが一尺八寸であったためと伝えられている。ただし時代と国によって「尺」の単位の実際の長さが違うので注意が必要であり、日本の江戸時代の普化尺八では約54.5 cmである。演奏者のあいだでは単に竹とも呼ばれる。英語ではshakuhachiあるいは、Bamboo Fluteとも呼ばれる。 現在に至るまで主流の普化尺八の伝統的な様式では、真竹の根元を使い、7個の竹の節を含むようにして作るものが一般的である。一般的に手孔は前面に4つ、背面に1つある。上部の歌口に息を吹きつけて音を出す。 尺八に似た楽器として、西洋のフルートや南米のケーナがある。これらは、フィップル(ブロック)を持たないエアリード楽器である。 (ja)
  • 尺八(しゃくはち)は、日本の木管楽器の一種である。リードのないエアリード楽器に分類される。「尺八」の名で呼ばれてきた楽器は時代ごとに複数ある。最古の「古代尺八(雅楽尺八)」と呼ばれる様式のものは中国の唐を起源とし、奈良時代に日本に伝来したが10世紀頃には完全に廃れた。その後15世紀に「一節切」と呼ばれる様式の尺八が誕生し17世紀に隆盛したが19世紀には廃れた。 現在「尺八」と呼ばれているものは「普化尺八(ふけしゃくはち)」であり16世紀末の日本で開発され、現在までその命脈を保っている。 名称は、標準の管長が一尺八寸であったことに由来し、有力な説は、『旧唐書』列伝の「呂才伝」の記事によるもので、7世紀はじめの唐の楽人である呂才が、を十二律にあわせた縦笛を作った際、中国の標準音の黄鐘(日本の十二律では壱越:西洋音階のD)の音を出すものが一尺八寸であったためと伝えられている。ただし時代と国によって「尺」の単位の実際の長さが違うので注意が必要であり、日本の江戸時代の普化尺八では約54.5 cmである。演奏者のあいだでは単に竹とも呼ばれる。英語ではshakuhachiあるいは、Bamboo Fluteとも呼ばれる。 現在に至るまで主流の普化尺八の伝統的な様式では、真竹の根元を使い、7個の竹の節を含むようにして作るものが一般的である。一般的に手孔は前面に4つ、背面に1つある。上部の歌口に息を吹きつけて音を出す。 尺八に似た楽器として、西洋のフルートや南米のケーナがある。これらは、フィップル(ブロック)を持たないエアリード楽器である。 (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 36216 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 18107 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 92505256 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
dct:subject
rdfs:comment
  • 尺八(しゃくはち)は、日本の木管楽器の一種である。リードのないエアリード楽器に分類される。「尺八」の名で呼ばれてきた楽器は時代ごとに複数ある。最古の「古代尺八(雅楽尺八)」と呼ばれる様式のものは中国の唐を起源とし、奈良時代に日本に伝来したが10世紀頃には完全に廃れた。その後15世紀に「一節切」と呼ばれる様式の尺八が誕生し17世紀に隆盛したが19世紀には廃れた。 現在「尺八」と呼ばれているものは「普化尺八(ふけしゃくはち)」であり16世紀末の日本で開発され、現在までその命脈を保っている。 名称は、標準の管長が一尺八寸であったことに由来し、有力な説は、『旧唐書』列伝の「呂才伝」の記事によるもので、7世紀はじめの唐の楽人である呂才が、を十二律にあわせた縦笛を作った際、中国の標準音の黄鐘(日本の十二律では壱越:西洋音階のD)の音を出すものが一尺八寸であったためと伝えられている。ただし時代と国によって「尺」の単位の実際の長さが違うので注意が必要であり、日本の江戸時代の普化尺八では約54.5 cmである。演奏者のあいだでは単に竹とも呼ばれる。英語ではshakuhachiあるいは、Bamboo Fluteとも呼ばれる。 尺八に似た楽器として、西洋のフルートや南米のケーナがある。これらは、フィップル(ブロック)を持たないエアリード楽器である。 (ja)
  • 尺八(しゃくはち)は、日本の木管楽器の一種である。リードのないエアリード楽器に分類される。「尺八」の名で呼ばれてきた楽器は時代ごとに複数ある。最古の「古代尺八(雅楽尺八)」と呼ばれる様式のものは中国の唐を起源とし、奈良時代に日本に伝来したが10世紀頃には完全に廃れた。その後15世紀に「一節切」と呼ばれる様式の尺八が誕生し17世紀に隆盛したが19世紀には廃れた。 現在「尺八」と呼ばれているものは「普化尺八(ふけしゃくはち)」であり16世紀末の日本で開発され、現在までその命脈を保っている。 名称は、標準の管長が一尺八寸であったことに由来し、有力な説は、『旧唐書』列伝の「呂才伝」の記事によるもので、7世紀はじめの唐の楽人である呂才が、を十二律にあわせた縦笛を作った際、中国の標準音の黄鐘(日本の十二律では壱越:西洋音階のD)の音を出すものが一尺八寸であったためと伝えられている。ただし時代と国によって「尺」の単位の実際の長さが違うので注意が必要であり、日本の江戸時代の普化尺八では約54.5 cmである。演奏者のあいだでは単に竹とも呼ばれる。英語ではshakuhachiあるいは、Bamboo Fluteとも呼ばれる。 尺八に似た楽器として、西洋のフルートや南米のケーナがある。これらは、フィップル(ブロック)を持たないエアリード楽器である。 (ja)
rdfs:label
  • 尺八 (ja)
  • 尺八 (ja)
owl:sameAs
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
is dbo:wikiPageDisambiguates of
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is prop-ja:currentMembers of
is prop-ja:instrument of
is prop-ja:instruments of
is prop-ja:occupation of
is prop-ja:担当楽器 of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of