宇宙の再電離 (うちゅうのさいでんり、英: cosmic reionization) とは、ビッグバン理論および現代宇宙論の分野において、宇宙の暗黒時代が過ぎた後に宇宙にある物質が再電離を起こした過程のことである。「宇宙の夜明け」と呼ばれることもある。 宇宙は誕生後に複数回の相転移を経験しており、宇宙の再電離はそれらの中でも最後の相転移とみなされる。宇宙のバリオン物質の大部分は水素とヘリウムからなっているが、宇宙の再電離においては厳密には水素の再電離のことを指す。 なおビッグバン元素合成によって生成されたヘリウムも同様の再電離の段階を経験したと考えられているが、これは宇宙の歴史において水素の再電離とは異なる時点で発生する。こちらは通常はヘリウム再電離 (英: helium reionization) と呼ばれる。