大雪丸(たいせつまる)は、運輸省鉄道総局ならびに日本国有鉄道(国鉄)が青函航路で運航した車載客船である。 戦災で壊滅した青函連絡船の復興のため、当時の国鉄であった運輸省鉄道総局がGHQの許可を得て建造した車載客船4隻の第4船である。同型船として洞爺丸、羊蹄丸、摩周丸があり、これら4隻は洞爺丸型と呼ばれた。 1954年(昭和29年)9月には、洞爺丸台風に遭遇し、難航しながらも沈没を免れ、その後も1964年(昭和39年)8月末まで青函連絡船として運航された。同連絡船引退後は地中海で活躍し、中東紛争に巻き込まれながらも生き残るなど強運の船であったが、最後は1991年(平成3年)アドリア海で、火災による爆発で沈没するという数奇な運命をたどった。