大衆部(だいしゅぶ、巴: Mahāsaṃgītika, マハーサンギーティカ, 梵: महासांघिक, Mahāsāṃghika, マハーサーンギカ)は、古代インド仏教の部派の1つ。音訳して摩訶僧祇部(まかそうぎぶ)とも呼ばれる。 釈迦の没後100年ほど後、十事の非法・大天の五事などの「律」の解釈で意見が対立し、教団は上座部と大衆部とに根本分裂した(部派仏教時代)。 その後、それぞれの教団はさらに枝末分裂を繰り返し、大衆部からは下記のグループなどに分裂した。 * 一説部(いっせつぶ) * 説出世部(せつしゅっせぶ) * (けいいんぶ) * 多聞部(たもんぶ) * 説仮部(せっけぶ) * (せいたせんぶ) 大衆部系は主として中インドから南インドに広まり、概して勢力は小さかった。大衆部は説一切有部から分裂した経量部(きょうりょうぶ)と共に「現在有体・過未無体」を主張し、説一切有部の「三世実有・法体恒有」説と対立した。 なお、大衆部を大乗仏教の源流とする説がある。一時これを否定する説が出されて顧みられなくなっていたが、近年これを再び見直す可能性のある八千頌般若経の古写本(プラークリットで記述)が発見され注目されている。 大衆部の用いた律を『摩訶僧祇律』という。

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  • 大衆部(だいしゅぶ、巴: Mahāsaṃgītika, マハーサンギーティカ, 梵: महासांघिक, Mahāsāṃghika, マハーサーンギカ)は、古代インド仏教の部派の1つ。音訳して摩訶僧祇部(まかそうぎぶ)とも呼ばれる。 釈迦の没後100年ほど後、十事の非法・大天の五事などの「律」の解釈で意見が対立し、教団は上座部と大衆部とに根本分裂した(部派仏教時代)。 その後、それぞれの教団はさらに枝末分裂を繰り返し、大衆部からは下記のグループなどに分裂した。 * 一説部(いっせつぶ) * 説出世部(せつしゅっせぶ) * (けいいんぶ) * 多聞部(たもんぶ) * 説仮部(せっけぶ) * (せいたせんぶ) 大衆部系は主として中インドから南インドに広まり、概して勢力は小さかった。大衆部は説一切有部から分裂した経量部(きょうりょうぶ)と共に「現在有体・過未無体」を主張し、説一切有部の「三世実有・法体恒有」説と対立した。 なお、大衆部を大乗仏教の源流とする説がある。一時これを否定する説が出されて顧みられなくなっていたが、近年これを再び見直す可能性のある八千頌般若経の古写本(プラークリットで記述)が発見され注目されている。 大衆部の用いた律を『摩訶僧祇律』という。 (ja)
  • 大衆部(だいしゅぶ、巴: Mahāsaṃgītika, マハーサンギーティカ, 梵: महासांघिक, Mahāsāṃghika, マハーサーンギカ)は、古代インド仏教の部派の1つ。音訳して摩訶僧祇部(まかそうぎぶ)とも呼ばれる。 釈迦の没後100年ほど後、十事の非法・大天の五事などの「律」の解釈で意見が対立し、教団は上座部と大衆部とに根本分裂した(部派仏教時代)。 その後、それぞれの教団はさらに枝末分裂を繰り返し、大衆部からは下記のグループなどに分裂した。 * 一説部(いっせつぶ) * 説出世部(せつしゅっせぶ) * (けいいんぶ) * 多聞部(たもんぶ) * 説仮部(せっけぶ) * (せいたせんぶ) 大衆部系は主として中インドから南インドに広まり、概して勢力は小さかった。大衆部は説一切有部から分裂した経量部(きょうりょうぶ)と共に「現在有体・過未無体」を主張し、説一切有部の「三世実有・法体恒有」説と対立した。 なお、大衆部を大乗仏教の源流とする説がある。一時これを否定する説が出されて顧みられなくなっていたが、近年これを再び見直す可能性のある八千頌般若経の古写本(プラークリットで記述)が発見され注目されている。 大衆部の用いた律を『摩訶僧祇律』という。 (ja)
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  • 大衆部(だいしゅぶ、巴: Mahāsaṃgītika, マハーサンギーティカ, 梵: महासांघिक, Mahāsāṃghika, マハーサーンギカ)は、古代インド仏教の部派の1つ。音訳して摩訶僧祇部(まかそうぎぶ)とも呼ばれる。 釈迦の没後100年ほど後、十事の非法・大天の五事などの「律」の解釈で意見が対立し、教団は上座部と大衆部とに根本分裂した(部派仏教時代)。 その後、それぞれの教団はさらに枝末分裂を繰り返し、大衆部からは下記のグループなどに分裂した。 * 一説部(いっせつぶ) * 説出世部(せつしゅっせぶ) * (けいいんぶ) * 多聞部(たもんぶ) * 説仮部(せっけぶ) * (せいたせんぶ) 大衆部系は主として中インドから南インドに広まり、概して勢力は小さかった。大衆部は説一切有部から分裂した経量部(きょうりょうぶ)と共に「現在有体・過未無体」を主張し、説一切有部の「三世実有・法体恒有」説と対立した。 なお、大衆部を大乗仏教の源流とする説がある。一時これを否定する説が出されて顧みられなくなっていたが、近年これを再び見直す可能性のある八千頌般若経の古写本(プラークリットで記述)が発見され注目されている。 大衆部の用いた律を『摩訶僧祇律』という。 (ja)
  • 大衆部(だいしゅぶ、巴: Mahāsaṃgītika, マハーサンギーティカ, 梵: महासांघिक, Mahāsāṃghika, マハーサーンギカ)は、古代インド仏教の部派の1つ。音訳して摩訶僧祇部(まかそうぎぶ)とも呼ばれる。 釈迦の没後100年ほど後、十事の非法・大天の五事などの「律」の解釈で意見が対立し、教団は上座部と大衆部とに根本分裂した(部派仏教時代)。 その後、それぞれの教団はさらに枝末分裂を繰り返し、大衆部からは下記のグループなどに分裂した。 * 一説部(いっせつぶ) * 説出世部(せつしゅっせぶ) * (けいいんぶ) * 多聞部(たもんぶ) * 説仮部(せっけぶ) * (せいたせんぶ) 大衆部系は主として中インドから南インドに広まり、概して勢力は小さかった。大衆部は説一切有部から分裂した経量部(きょうりょうぶ)と共に「現在有体・過未無体」を主張し、説一切有部の「三世実有・法体恒有」説と対立した。 なお、大衆部を大乗仏教の源流とする説がある。一時これを否定する説が出されて顧みられなくなっていたが、近年これを再び見直す可能性のある八千頌般若経の古写本(プラークリットで記述)が発見され注目されている。 大衆部の用いた律を『摩訶僧祇律』という。 (ja)
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  • 大衆部 (ja)
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