大乗仏教(だいじょうぶっきょう、梵: महायान, サンスクリット語ラテン翻字: Mahāyāna、英: Mahāyāna Buddhism、タイ語: พุทธศาสนาฝ่ายมหายาน, タイ語ラテン翻字: Phuthṭh ṣ̄ās̄nā f̄̀āy mh̄āyān)は、伝統的にユーラシア大陸の中央部から東部にかけて信仰されてきた仏教の宗派。出家者に限らず在家者を含めた一切の衆生の救済を掲げる仏教宗派の総称であり、単一の派を指しているわけではない。 大乗仏教は、出家による自力救済を説く初期仏教(阿含経に色濃く反映)の世界観・救済観を乗り越える形で形成・発展されてきたという経過があるため、釈迦の教えそのものから(少なくとも言語表現上)変容している面があり、その特色は初期仏教(阿含経)の内容と対比することでより鮮明になる。大乗仏教に分類される代表的な仏教経典としては、般若経(般若心経はその核心を簡潔に記したもの)、法華経、浄土三部経、華厳経、(大乗の)涅槃経、大日経、金剛頂経などが挙げられる。 日本の仏教の主な宗派は、いずれも大乗仏教に分類される。