「初音」(はつね)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第23帖。玉鬘十帖の第2帖。巻名は明石の御方が明石の姫君に送った和歌「年月を松にひかれて経る人に今日鴬の初音聞かせよ」に因む。 江戸時代の教養人の子女は『源氏物語』を「初音」から学んでいった。3代将軍徳川家光の長女千代姫(当時数え3歳)の婚礼調度の一つ、国宝「初音蒔絵調度」は、初音の巻に取材したものである。