『出口なし』(でぐちなし、原題: Huis clos)は、ジャン=ポール・サルトル による1944年の戯曲。フランス語の原題は、「非公開審理」を意味する法律用語である。1944年5月にヴィユ・コロンビエ劇場 で初演された。 本作は、3人の登場人物が謎めいた部屋に通されるところから始まる。そこは 死後の世界 であり、3人の死者たちは、共にこの部屋で永久に閉じ込められるという罰を受ける。 サルトルの有名な一節「地獄とは他人のことだ」は、本作を出典とする。この台詞は、まなざしと、人が自己を他者から見つめられる対象として捉えてしまうという絶え間ない存在論的苦闘についての、サルトルの思想を表現したものである。