写経所(しゃきょうじょ)は、奈良時代に、経律論疏など仏典全般の書写(写経)を目的に設置された臨時の機構。光明皇后の皇后宮職の写経所(五月一日経)、その系譜を引く造東大寺司管下の東大寺写経所、内裏に置かれた奉写一切経司など、官営の写経所のほか、私的なものとしては北大家(藤原房前家)写経所など、貴族の邸宅や寺院に個別に附設される場合もあった。