共通鍵暗号系(きょうつうかぎあんごうけい、英語: common key cryptosystem)は、暗号化と復号に同一の(共通の)鍵を用いる暗号方式である。秘密鍵暗号系 (secret key cryptosystem) 、対称鍵暗号方式 (symmetric key encryption scheme)、慣用暗号系 (conventional encryptosystem)、共有鍵暗号系 (shared key cryptosystem) ともいう。 また、広い意味で、鍵を共有した者の間での通信の安全性を保障する暗号技術を共通鍵暗号と呼ぶこともある。この場合、メッセージの秘匿を目的とした暗号方式だけでなく、メッセージの改ざん検出を可能とするメッセージ認証符号(秘匿機能は無い)、暗号とメッセージ認証の機能を併せ持つ認証付き暗号も、広い意味での共通鍵暗号である。広い意味での共通鍵暗号技術は、提供する機能は異なっても、共通の技術を用いているものも多い。例えば、秘匿用のブロック暗号を用いたメッセージ認証用の利用モードなどがある。以下では、秘匿を目的とした狭い意味での共通鍵暗号について扱う。