一進会(いっしんかい、イルチンフェ)は、1904年から1910年まで大韓帝国で活動した政治結社。 1904年に李容九、宋秉畯らの開化派によって創設された。日清戦争、日露戦争の勝利により世界的に影響力を強めつつあった大日本帝国(日本)に注目・接近し、日本政府・日本軍の特別の庇護を受けた。日本と大韓帝国の対等な連邦である「韓日合邦(日韓併合とは異なる概念)」実現のために活動した。 当時、大韓帝国では最大の政治結社であり、会員数は公称80万人から100万人。一説には実数は4,000人未満にすぎなかったとの見解もあるが、日露戦争をロシア帝国(ロシア)に代表される西欧侵略勢力との決戦とみなし、日韓軍事同盟でロシアの侵略を阻止しようと考えた李容九は、日本に協力し、日本が武器弾薬を北方へ輸送するために鉄道(後の京義線)を建設した際、その工事に無償で参加した一進会員は全部で15万人であったとされ、また北鮮から満州国(満州)へ軍需品を運搬する業務に動員された会員は11万5000人で、あわせて約27万人が日露戦争時に一進会として活動したという話も残っている。