About: ワット (宗教施設)

タイ、ラオスにおけるワット (タイ語: วัด) とはサンスクリットの vāṭa（囲い、外囲） を由来とする言葉で、寺院を意味する言葉である。通常「ワット・○○」という形で、固有名詞の上に冠して用い、それが寺院であることを示す、あるいは、「ワット」単独で寺院一般を意味する。 ワット自体は寺院を意味する一般的な言葉であるため、ワットを冠する施設が絶対にタイ・ラオス的な上座部仏教施設であるとも限らない。たとえば、バンコクにある（タイ語: วัดพระศรีมหาอุมาเทวี）のようなヒンドゥー教寺院はワット・ケーク（インド人の寺）と呼ばれ、ヴィエンチャンにあるヒンドゥー寺院も、ノーンカーイにあるヒンドゥー寺院もと呼ばれている。バンコクにあるカルワリオ教会（（タイ語: โบสถ์กาลหว่าร์））はキリスト教会であるにもかかわらずタイ語ではワット・カーンワー（カルワリオ寺院）とワットを冠して呼ばれている。また、バンコクにある中国・チベット寺院、（タイ語: วัดโพธิ์แมนคุณาราม）もワットを冠して呼ばれている。 一方、モスクは、マッサイット (マスジドの訛り、タイ語: มัสยิด) 、スラオ (タイ語: สุเหร่า) などと呼ばれ、通常、ワットを冠さない。 なお以下では混乱を避けるため、仏教寺院のみについて記述する。