マーチ・842は、イギリスのマーチ・エンジニアリングが1984年のフォーミュラ2(F2)選手権用に作成したマシンでラルフ・ベラミーが設計した。マーチのF2マシンとして、初めてカーボンファイバー(CFRP)をモノコック部に採用し、前年度のマーチ・832よりホイールベースを約100㎜短縮してフロントサスペンションを変更した。マーチは、前年の1983年にインディカー界の主要チームの「クレコ」と提携関係を深めたので、マーチの量産車を「クレコ・マーチ」と呼ばせるようになった。したがってこのマーチ・842の正式名称は、「クレコ・マーチ・842」となる。