マーキュリー・レッドストーン・ロケットは、アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行であるNASAのマーキュリー計画のために開発された有人打上げロケットである。1960年から61年にかけ同計画の6回の弾道飛行に使用され、また61年5月5日にはアメリカ初の飛行士を、その11週後には二番目の飛行士を宇宙に送り最大の目的を達成した。なお世界初の宇宙飛行士はソビエト連邦のユーリイ・ガガーリンであったため、彼らは世界で二番目と三番目の宇宙飛行士となった。 アメリカ陸軍のPGM-11弾道ミサイルを改良して作られたジュピターC打上げロケットの第一段を、有人宇宙飛行に適するよう安全性と信頼性を向上させるべくさらに改良したもので、レッドストーンロケットシリーズの一つである。 後続する4回の有人飛行では、地球周回低軌道に投入するためにより強力なアトラスロケットが使用された。