マラリ事件(マラリじけん)は、1974年1月、日本の田中角栄首相がインドネシアを訪問した際に、首都ジャカルタで発生した暴動である。この「マラリ」とは、インドネシア語の「Malapetaka Limabelas Januari(1月15日の災難)」の略称である。 暴徒たちは、日系企業がインドネシアのスハルト大統領側近の将校たちや華人系財閥と癒着してビジネスを拡大していると主張して暴動を起こしたとされる。華人系・日系の代理店や事務所・日本車などが焼き討ちにあった反日暴動であった。一方で、スハルト政権の「新秩序体制」に対する不満が爆発した反政府暴動的側面、さらには事件を利用したスハルト政権内部の権力闘争の側面をも持ち合わせていた。