ヘボン式ローマ字(ヘボンしきローマじ、英: Hepburn romanization)は、日本語表記をラテン文字表記に転写する際の規則、いわゆるローマ字の複数ある表記法のうち、日本国内および国外で最も広く利用されている方式である。 ジェームス・カーティス・ヘボン(James Curtis Hepburn)によって考案された。日本語の発音とラテン語の発音とが似ており、ラテン文字をラテン語読みするという前提で五十音図のように規則的に並べさえすれば日本語の発音(読み)をかなり正確に表現できることを利用した。 ローマ字の表記法としては日本式ローマ字およびそれを基にした訓令式ローマ字と競合する方式である。日本語話者向けに日本語の翻字ないしは正書法となることを目指して開発された日本式等と比べ、英語・ラテン語の発音への親和性を重視したヘボン式は外国人のための案内や日本語の翻訳用途に向いている。