ブイル・ノールの戦いとは、1388年(天元10年/洪武21年)にモンゴル高原東北部のブイル・ノール一帯にて永昌侯藍玉率いる明軍と、ウスハル・ハーン(天元帝トグス・テムル)率いるモンゴル軍の間で行われた戦闘。明軍の奇襲を受けたモンゴル軍は大敗を喫し、ウスハル・ハーン直属の軍隊の大部分は明軍の捕虜となった。更に、敗走したウスハル・ハーンはその途上でアリク・ブケ家のイェスデルによって殺されてしまい、モンゴル高原は未曾有の大混乱に陥ることとなった。 ブイル・ノールの戦いを含むこの戦役全体を、洪武二十一年の役もしくは洪武帝(明太祖)の第六次北伐とも呼称する。