フランシス・ポンジュ(Francis Ponge、1899年3月27日 - 1988年8月6日)は、戦後のフランス文学を代表する詩人である。文学伝統における既存の価値、観念、主観性、人間中心主義を排して、それまで題材として取り上げられることのなかった「物の味方」をし、日常的な事物をひたすら凝視することで、物(オブジェ)の真実に限りなく近づこうとした。1942年発表の詩集『』は、カミュ、サルトルに絶賛され、実存主義の詩、ヌーヴォー・ロマンの先駆と称された。また、フィリップ・ソレルスら『テル・ケル』派の唯物論的言語観に大きな影響を与え、ジャック・デリダも独自のポンジュ論を著している。 フランス社会党、次いで共産党に入党し、労働総同盟の代表を務めた。第二次大戦下では対独抵抗運動にも参加し、文学・芸術革命を社会革命につなげようとしたシュルレアリスムにも参加したが、常に一定の距離を置き、やがて政治活動からも身を引いた。 1965年出版の阿部弘一訳『物の味方』は初の外国語訳であり、ポンジュを師と仰ぐ阿部のほか、谷川俊太郎ら日本の詩人にも影響を与えた。

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  • フランシス・ポンジュ(Francis Ponge、1899年3月27日 - 1988年8月6日)は、戦後のフランス文学を代表する詩人である。文学伝統における既存の価値、観念、主観性、人間中心主義を排して、それまで題材として取り上げられることのなかった「物の味方」をし、日常的な事物をひたすら凝視することで、物(オブジェ)の真実に限りなく近づこうとした。1942年発表の詩集『』は、カミュ、サルトルに絶賛され、実存主義の詩、ヌーヴォー・ロマンの先駆と称された。また、フィリップ・ソレルスら『テル・ケル』派の唯物論的言語観に大きな影響を与え、ジャック・デリダも独自のポンジュ論を著している。 フランス社会党、次いで共産党に入党し、労働総同盟の代表を務めた。第二次大戦下では対独抵抗運動にも参加し、文学・芸術革命を社会革命につなげようとしたシュルレアリスムにも参加したが、常に一定の距離を置き、やがて政治活動からも身を引いた。 1965年出版の阿部弘一訳『物の味方』は初の外国語訳であり、ポンジュを師と仰ぐ阿部のほか、谷川俊太郎ら日本の詩人にも影響を与えた。 (ja)
  • フランシス・ポンジュ(Francis Ponge、1899年3月27日 - 1988年8月6日)は、戦後のフランス文学を代表する詩人である。文学伝統における既存の価値、観念、主観性、人間中心主義を排して、それまで題材として取り上げられることのなかった「物の味方」をし、日常的な事物をひたすら凝視することで、物(オブジェ)の真実に限りなく近づこうとした。1942年発表の詩集『』は、カミュ、サルトルに絶賛され、実存主義の詩、ヌーヴォー・ロマンの先駆と称された。また、フィリップ・ソレルスら『テル・ケル』派の唯物論的言語観に大きな影響を与え、ジャック・デリダも独自のポンジュ論を著している。 フランス社会党、次いで共産党に入党し、労働総同盟の代表を務めた。第二次大戦下では対独抵抗運動にも参加し、文学・芸術革命を社会革命につなげようとしたシュルレアリスムにも参加したが、常に一定の距離を置き、やがて政治活動からも身を引いた。 1965年出版の阿部弘一訳『物の味方』は初の外国語訳であり、ポンジュを師と仰ぐ阿部のほか、谷川俊太郎ら日本の詩人にも影響を与えた。 (ja)
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