バルカン半島の音楽(バルカンはんとうのおんがく)は、他のヨーロッパ地域にはない、共通した特徴を持っている。これは主に、現在のバルカン半島の音楽はこの地域に存在した多くの民族の伝統音楽から始まり、オスマン帝国の支配の下でそれらが相互に影響しあって誕生したためである。また、汎地域的に興行したロマ(ジプシー)によってもたらされた影響も大きい。 この地域で多数を占めるセルビア、ブルガリアなどの南スラヴ系の諸国の音楽は、キエフ・ルーシやロシア共和国に代表される西スラヴ系のものとは大きく異なっている。