ハコベ(繁縷、蘩蔞)とは、ナデシコ科ハコベ属(Stellaria)の植物。「ハコベ」は一般にはコハコベとミドリハコベを総称していう。単にハコベというときはコハコベのことを指す場合もある。コハコベは越年草。別名、ハコベラ、アサシラゲなどともよばれる。 なお、ハコベ類の分類には混乱が指摘されているほか、Stellaria media (L.) Vill.とS. neglecta Weiheの二種に対応する和名がハコベとミドリハコベとするものとコハコベとミドリハコベとするものがあるなど問題が指摘されている。 「はこべら」として春の七草のひとつになっている。名の由来は、日本最古の本草書『本草和名』(918年)に、波久部良(はくべら)として登場しており、これが転訛したものと考えられているが、ハクベラの語源についてはわかっていない。市販されている七草は一般にコハコベである。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に国内で普通に見られたとする記録がある一方、日本に入ってきたのは明治時代だとする指摘もある。ミドリハコベはもともと日本に生育していた種とされ、春の七草はミドリハコベとする文献もある。 ここでは、主にハコベ属について記す。

Property Value
dbo:abstract
  • ハコベ(繁縷、蘩蔞)とは、ナデシコ科ハコベ属(Stellaria)の植物。「ハコベ」は一般にはコハコベとミドリハコベを総称していう。単にハコベというときはコハコベのことを指す場合もある。コハコベは越年草。別名、ハコベラ、アサシラゲなどともよばれる。 なお、ハコベ類の分類には混乱が指摘されているほか、Stellaria media (L.) Vill.とS. neglecta Weiheの二種に対応する和名がハコベとミドリハコベとするものとコハコベとミドリハコベとするものがあるなど問題が指摘されている。 「はこべら」として春の七草のひとつになっている。名の由来は、日本最古の本草書『本草和名』(918年)に、波久部良(はくべら)として登場しており、これが転訛したものと考えられているが、ハクベラの語源についてはわかっていない。市販されている七草は一般にコハコベである。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に国内で普通に見られたとする記録がある一方、日本に入ってきたのは明治時代だとする指摘もある。ミドリハコベはもともと日本に生育していた種とされ、春の七草はミドリハコベとする文献もある。 生け垣のわき、道端、畑などに自生し、春に茎の先や葉腋に白い5花弁を開くが、花弁の先が2つに深く切れ込んでいるため10弁に見える。全草に葉緑素(クロロフィル)を含み、昔から食用植物として知られ、春の若い茎葉を茹でてお浸しなどにして食べたり、小鳥の餌としても馴染みがある。全体に緑色のミドリハコベと、茎が暗紫色を帯びて小型のコハコベともに薬用植物としても知られ、花期の茎葉を干し上げたものは生薬となり、繁縷(はんろう、ハコベ)と称している。繁縷を粉末にして同量の塩と混ぜたものは「ハコベ塩」といい、歯槽膿漏防止に役立つ歯磨き粉代わりに利用された。 ここでは、主にハコベ属について記す。 (ja)
  • ハコベ(繁縷、蘩蔞)とは、ナデシコ科ハコベ属(Stellaria)の植物。「ハコベ」は一般にはコハコベとミドリハコベを総称していう。単にハコベというときはコハコベのことを指す場合もある。コハコベは越年草。別名、ハコベラ、アサシラゲなどともよばれる。 なお、ハコベ類の分類には混乱が指摘されているほか、Stellaria media (L.) Vill.とS. neglecta Weiheの二種に対応する和名がハコベとミドリハコベとするものとコハコベとミドリハコベとするものがあるなど問題が指摘されている。 「はこべら」として春の七草のひとつになっている。名の由来は、日本最古の本草書『本草和名』(918年)に、波久部良(はくべら)として登場しており、これが転訛したものと考えられているが、ハクベラの語源についてはわかっていない。市販されている七草は一般にコハコベである。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に国内で普通に見られたとする記録がある一方、日本に入ってきたのは明治時代だとする指摘もある。ミドリハコベはもともと日本に生育していた種とされ、春の七草はミドリハコベとする文献もある。 生け垣のわき、道端、畑などに自生し、春に茎の先や葉腋に白い5花弁を開くが、花弁の先が2つに深く切れ込んでいるため10弁に見える。全草に葉緑素(クロロフィル)を含み、昔から食用植物として知られ、春の若い茎葉を茹でてお浸しなどにして食べたり、小鳥の餌としても馴染みがある。全体に緑色のミドリハコベと、茎が暗紫色を帯びて小型のコハコベともに薬用植物としても知られ、花期の茎葉を干し上げたものは生薬となり、繁縷(はんろう、ハコベ)と称している。繁縷を粉末にして同量の塩と混ぜたものは「ハコベ塩」といい、歯槽膿漏防止に役立つ歯磨き粉代わりに利用された。 ここでは、主にハコベ属について記す。 (ja)
dbo:colourName
  • lightgreen (ja)
  • lightgreen (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 347509 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 7238 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 88420097 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
prop-ja:下位分類
  • 約90-120種。本文参照 (ja)
  • 約90-120種。本文参照 (ja)
prop-ja:下位分類名
prop-ja:分類体系
prop-ja:名称
  • ハコベ属 (ja)
  • ハコベ属 (ja)
prop-ja:
  • ハコベ属 (ja)
  • ハコベ属 (ja)
prop-ja:画像
  • 250 (xsd:integer)
prop-ja:画像キャプション
  • コハコベ () (ja)
  • コハコベ () (ja)
prop-ja:
  • 植物界 (ja)
  • 植物界 (ja)
prop-ja:
  • ナデシコ目 (ja)
  • ナデシコ目 (ja)
prop-ja:
  • ナデシコ科 (ja)
  • ナデシコ科 (ja)
prop-ja:綱階級なし
  • 真正双子葉類 (ja)
  • 真正双子葉類 (ja)
prop-ja:
  • lightgreen (ja)
  • lightgreen (ja)
prop-ja:門階級なし
  • 被子植物 (ja)
  • 被子植物 (ja)
dc:description
  • コハコベ()
dct:subject
rdf:type
rdfs:comment
  • ハコベ(繁縷、蘩蔞)とは、ナデシコ科ハコベ属(Stellaria)の植物。「ハコベ」は一般にはコハコベとミドリハコベを総称していう。単にハコベというときはコハコベのことを指す場合もある。コハコベは越年草。別名、ハコベラ、アサシラゲなどともよばれる。 なお、ハコベ類の分類には混乱が指摘されているほか、Stellaria media (L.) Vill.とS. neglecta Weiheの二種に対応する和名がハコベとミドリハコベとするものとコハコベとミドリハコベとするものがあるなど問題が指摘されている。 「はこべら」として春の七草のひとつになっている。名の由来は、日本最古の本草書『本草和名』(918年)に、波久部良(はくべら)として登場しており、これが転訛したものと考えられているが、ハクベラの語源についてはわかっていない。市販されている七草は一般にコハコベである。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に国内で普通に見られたとする記録がある一方、日本に入ってきたのは明治時代だとする指摘もある。ミドリハコベはもともと日本に生育していた種とされ、春の七草はミドリハコベとする文献もある。 ここでは、主にハコベ属について記す。 (ja)
  • ハコベ(繁縷、蘩蔞)とは、ナデシコ科ハコベ属(Stellaria)の植物。「ハコベ」は一般にはコハコベとミドリハコベを総称していう。単にハコベというときはコハコベのことを指す場合もある。コハコベは越年草。別名、ハコベラ、アサシラゲなどともよばれる。 なお、ハコベ類の分類には混乱が指摘されているほか、Stellaria media (L.) Vill.とS. neglecta Weiheの二種に対応する和名がハコベとミドリハコベとするものとコハコベとミドリハコベとするものがあるなど問題が指摘されている。 「はこべら」として春の七草のひとつになっている。名の由来は、日本最古の本草書『本草和名』(918年)に、波久部良(はくべら)として登場しており、これが転訛したものと考えられているが、ハクベラの語源についてはわかっていない。市販されている七草は一般にコハコベである。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に国内で普通に見られたとする記録がある一方、日本に入ってきたのは明治時代だとする指摘もある。ミドリハコベはもともと日本に生育していた種とされ、春の七草はミドリハコベとする文献もある。 ここでは、主にハコベ属について記す。 (ja)
rdfs:label
  • ハコベ (ja)
  • ハコベ (ja)
owl:sameAs
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
foaf:name
  • ハコベ属 (ja)
  • ハコベ属 (ja)
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of