ディクイル(Dicuil)またはディクィルス(Dicuilus, 生没年不詳)は、8世紀から9世紀、カロリング朝ルネサンス期のフランク王国宮廷で活躍したアイルランドの修道士、天文学者、地理学者、文法学者。 ディクイルの生涯についてはほとんど何もわかっていないが、フランク王国内に散在していたアイルランド教会(ケルト教会)系修道院に所属した。825年頃に編纂した『地球の計測』は、当時トゥーレと呼ばれていたアイスランドとおぼしき極北の島の最古の記録としても知られる。 天文学関連論文は、キリスト教会暦上の主要祝日の日付を算出するために散文と韻文とで書かれた4書からなるが、単一の写本しか現存していない。写本はフランス北部のの所蔵だったが、現在はヴァランシエンヌに移されている。