タイの文化はインド起源のバラモン文化を中心にし、それに仏教思想の影響を受けたものが多い。彫刻はほとんどが仏像に限られ、建築も仏教寺院建築が主である。一方、寺院の壁画にヒンドゥーの起源の説話が挿入されていたり、ヒンドゥー教の神々・生物が装飾として置かれていたりと美術面ではヒンドゥー的要素が顕著である。絵画も主なものは寺院の壁画である。古典劇及び古典文学もこれらの影響を強く受けており、伝統的タイ文学はほとんどが韻文である。 大きなムアン、領国の中心部にある中心都市、王国の首都などにおいて、芸術様式が発展した。これを王室芸術と呼ぶ。一方、小さなムアンやムラでは伝統に従って芸術品を制作する考えが強かった。これを民衆芸術と呼ぶ。