セレウス菌(セレウスきん、Bacillus cereus)はBacillus属に属するグラム陽性大桿菌で芽胞を有する好気性菌である。土壌や汚水など自然界に多く存在し、酸性域では発育は悪い。食中毒の原因となる。 常在菌として、健康な成人の10%で腸管の中に見られる。菌は 4 - 50℃で発育、芽胞は 1 - 59℃で発芽する。100℃・10分間の加熱で大部分が不活化するが、芽胞は100℃・30分間の加熱にも耐え、芽胞の形で土壌などを中心に自然環境に広く分布する。70% の皮膚消毒用のエチルアルコールでも不活化されないという報告がある。そのため、速乾性擦式消毒剤に使用されるエタノール系消毒剤に耐性を獲得した菌が残存し十分に滅菌されない。